8/10 貿易実務検定 B級 出題形式変更点と合格基準点
こんにちは、元LEC通関士、貿易実務検定講師のJamesです。
8/10貿易実務検定B級を受験された方、お疲れ様でした。
C級は既に2回のWeb試験が実施されていますが、B級のWeb試験は今回が初めてです。
その初めてのWeb試験でこれまでの会場試験との出題形式の違い、合格基準点そして再チャレンジ制度について記事にしました。
今回受験した方も、次回10月のWeb受験予定の方もぜひご覧ください。
目次
これまでと何が違っていたの?
B級は今回が初めてのWeb試験でした。
実は、C級はこれまで2回Web試験を実施して、問題数が直前になって増えるなどの発表があったのですが、出題形式については変更はありませんでした。
ですので、B級についても出題形式は変更はないと思っていたのですが、そうはいかなかったようです。
これまでの試験とどこが違っていたかと言うと、
問題4 貿易英語 いわゆる長文読解の出題形式です。
いちばん貿易英語のなかで一番難解な問題です。
その問題4の何が違っていたというと、
これまでは、英文長文の上から順に問題が作成されていました。
従いまして、最初の和訳は英語長文の1段落目を見ればわかったんです。
そして次の和訳は英語長文の次の英文を見れば解答ができたのです。
ですから、英文長文から該当箇所を探すのがとても簡単だったのです。
ところが、今回のWeb試験は問題の和訳が英語長文の上から順に書かれているものではないということです。
つまり、問題の和訳が書いてあるところを、まず英文の中から探しださなければいけないようになりました。これはこれまでにない問題を解くにあたっての新しい工程です。
そして、その後に和訳の選択肢から適切なものを検討し選択しなければいけないということになり、これまでより1ステップ多い工程が発生しました。
他の受験生は試験できているの?
ここがとても気になりますよね。
なにせ、問題4は英語100点満点のうち45点を占める重要な問題ですから。
受験生の中でTOEICで高得点を出している方は問題なく7割は越していると思います。
なぜなら、このような方々は瞬時に英文の中から該当箇所を抽出して適正なものを選択するトレーニングしているからなんです。
貿易実務、マーケッテイングでかなりの高得点を取り、貿易英語の得点が半分位ならば合格基準点の7割に達するかと思います。
でも、B級受験者というのはこんな感じで受験している人が多いのではないでしょうか?
・貿易実務 ー 8割位できています!!
・貿易マーケッティングー 出題範囲が広いので半分位できればいいや!!
・貿易英語 ー ある程度英語は得意だからここで得点を取り返そう!!
それで今回の試験のように出題形式の変更があり混乱した場合は、下記のような得点になるのでは?
・貿易実務 80%
・マーケッティング 50%
・貿易英語 60%
しかしながら、これでは、およそ63%で合格基準点には達しません。
では、今回は不合格になっちゃうの?
まだあきらめないでください!!
ここからは、私個人の考えですが、恐らく合格基準点の変更があると思います。
理由は以下のとおりです。
今回の出題形式が変更になったのは貿易英語の45%の得点を出す大変重要なところです。
ここを落としてしまうと不合格になる確率は大変高くなります。
今回は恐らくほとんどの人が問題4でつまづいて得点をとることができなくなっています。
それも試験前に過去問をやって合格点に達している方がほとんどです。
つまり、しっかりと学習している高レベルの人達が合格点に達していないということです。
・ですので、受験生の得点は大幅に下がります。
・そうすると合格率も同じように下がります。
・合格率が下がると次回の受験者数が少なくなる傾向にあります。
(「合格する可能性が低いならば受験しないよ」ということです。)
・そのため合格基準点を調整して合格率をこれまでどおりにします。
試験主催者は恐らくWeb試験運営者からWeb試験のこれまでの実施状況を聞いて試験を実施しているはずです。
例えば、受験生の不正防止方法として、余計な時間を与えないために、
・各問題に制限時間を設定する
・問題の出題形式を変えてみる(今回の貿易英語問題4)
それらの影響によって受験生の得点が低くなった場合の対処法として合格基準点の調整を考えているのではないでしょうか。
ですから試験主催者は受験生の得点が低いならば合格基準点の調整は想定内だと思います。
従いまして、合格基準点の変更は発生すると思います。
この合格率をどう思いますか?
本当に合格基準点の変更してくれるの? っと期待しちゃいますよね。
ちなみに貿易実務検定の試験主催者は、これまで合格基準点の変更については発表したことはないと思います。
発表はしてないようですが、本当に合格基準点の変更は今までなかったのでしょうか??
みなさん、これをどう考えますか?
C級の直近3回の受験方式と合格率を記載します。
本年3月に会場受験で合格率69.4%
同 5月のWEB受験で合格率68.6%
同 7月のWEB受験で合格率68.1%
つまり、会場受験からWEB受験に変更してもほとんど合格率が変更無しです。
そしてWEB受験に変更になって試験制度で変わったことは、
・問題数が多くなった
・にもかかわらず制限時間が短くなった
という受験生にとっては相当の負担があったかと思います。
それなのに合格率は会場受験とほぼ同じです。
あとはみなさんでお考えください。
合格基準点の変更があった場合
合格基準点付近には、数多くの方々がひしめきあっています。
どれだけの平均点なのかわかりませんので正確なことは申し上げられませんが、あまり大幅な合格基準点の変更はないと思ったほうがいいです。
なぜなら、わずか数点だけ合格基準点を下げたとしても数多くの方が該当するようになるからです。
以上、これだけはお伝えしておきます。
今後どうすればいいの?
まず今回受験した方は、合格発表まで待ちましょう。
合格発表:9月11日(金)
そして、再チャレンジ制度は次回(10/04)の試験のみが有効ですので申し込みをしておきましょう。HPを見るとシステム負荷の関係上締め切り前に受付中止することがあるとのことですので早めに申し込みをしておきましょう。
申し込みについては下記HPご参照下さい。
まとめ
今回のB級試験での出題形式の変更と予想される試験後の合格基準点について私の考えをまとめておきました。
やり方が変わると受験生としては大変混乱いたします。
もう少し受験生のことも考えて試験要項を考えてもらいたいものですよね。
とにかく受験生のみなさん試験お疲れ様でした。
本日はゆっくりお休みください。
気になることがありましたら、下記コメント欄よりご連絡してください。
私のわかる範囲内でお答えいたします。
よろしくお願いいたします。