【記憶力向上】 脳の仕組みを理解して長期記憶にする方法
こんにちは、Jamesです。
この前、覚えたはずなのに。。。どうして覚えられないの???
こんなことがよくあると思います。
パソコンのように一度記憶したら忘れないような脳の仕組みになったらどれほど楽でしょうか。
今回は、脳の記憶する仕組みとそれらを踏まえて長期的に記憶するための方法を記事にしました。
試験、資格、英語の勉強でご自分の記憶力について悩んでいる方、ぜひご覧ください。
目次
【記憶力向上】 脳の仕組みを理解して長期記憶にする方法
まずはひとつ質問させてください。
1)3日前の夕飯のおかずは覚えていますか??
2)小学校のことで印象深く覚えていることはありますか?
どうでしょうか、
1)は3日前のことですが、なかなか思い出せないと思います。
2)は何十年前のことでもひとつくらいは覚えていることはあると思います。
これは一体なぜなのでしょうか?
どうしたら記憶に残せるようになるのでしょうか?
ご自分の脳なのですが不思議なことがたくさんありますよね。
不思議なことを解決するためにまずは脳の記憶する仕組みを考えてみましょう
感覚記憶から短期記憶
実は、記憶というのは記憶に残る時間によって大きく分けると3つに分けることができるんです。
- 感覚記憶
- 短期記憶
- 長期記憶
「感覚記憶」というのは5感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)などで感じた感覚が瞬間的に記憶に残るものです。例えば、街中の風景を見て目には入りますが記憶に残らないものです。
最も保持期間が少ない記憶です。
「短期記憶」というのは感覚記憶で認知した情報を一時的に保存したものです。
例えば、アドレス帳を見て感覚記憶で認知して一時的に保存した電話番号をアウトプットしてダイアルするなどということです。こちらも数時間、長く保持できても2日位で忘却されてしまいます。
冒頭の「3日前の夕飯のおかず」を覚えていないのも短期記憶ですね。
短期記憶されたものは脳の海馬(かいば)というところで保存されます。
海馬(かいば)=タツノオトシゴのことです。脳の海馬はタツノオトシゴのような形をしていますので海馬と呼ばれています。短期記憶はここで保存されます。
(出典:日本科学未来館Webサイト)
「長期記憶」は、短期記憶で忘却されたもの以外で保持されたものが長期記憶です。理屈の上では永遠に忘れない、無限の容量を持つのが特徴といわれています。
冒頭の「小学校のことで印象深く覚えていること」は長期記憶ですね。
恐らく皆さんの希望としては一回勉強したものはすぐに長期記憶になってほしいということではないでしょうか。
では、次にその気になる「長期記憶」について深堀していきましょう。
短期記憶から長期記憶
前述のように、短期記憶で海馬に保存されたものの多くは忘却されてしまうのですが、一部は長期記憶として保存されます。
ここからが重要なポイントです!!
長期記憶として残るのは、
- 印象が強烈なもの
- 生きるために重要なもの
- 反復性があるもの
「印象が強烈なもの」とは、高校、大学の合格発表の日など、
「生きるために重要なもの」とは、危険な場所などです。
「反復性があるもの」とは脳に無理やり認識させて長期記憶の仲間入りをさせているようなものです。
エピソード記憶と意味記憶
さらに深堀りしますと長期記憶には、
- エピソード記憶
- 意味記憶
というものがあります。
”このラーメン屋さんは今まで食べたなかで一番おいしい!!”
「エピソード記憶」は、このような自分で見たり、聞いたり、経験した記憶です。
「意味記憶」は、このラーメン屋さんの店名です。エピソード記憶のような見たり経験したものではなくて、言語や数字で意味を持たせた知識や情報のことを「意味記憶」といいます。
この意味記憶を長期記憶にするためには「反復」が必要になることポイントです!!
記憶に残すコツ
ここまで脳の記憶の仕組みの説明で、短期記憶を長期記憶にすることが必要であることがわかったかと思います。
では、試験で必要なことを記憶に残すコツとしてはどのような方法があるのでしょうか。
ポイントは、ちょっと工夫をして脳に記憶させるんです!!
「意味記憶」を「エピソード記憶」として認識させる。
「意味記憶」は、言語や数字で意味を持たせた知識や情報です。
前述のように覚えにくい「意味記憶」を長期記憶として残すためには「反復」が必要です。
そこで反復をするのは苦労するので簡単にできる方法が、
「意味記憶」を「エピソード記憶」に変換して脳に認識する方法です。
例をあげると、
1)ゴロ合わせ
「1192年 鎌倉幕府成立」⇒これを覚えようとしても「意味記憶」ですので反復が必要です。
「イイクニ(1192)作ろう鎌倉幕府」⇒これならば、ゴロというある一定の調子、簡単な歌のようなもので「エピソード記憶」に変換されます。
2)英単語を覚える際にその言葉を使って会話をしてみる
単語は「意味記憶」ですが、会話になると「エピソード記憶」に変換されて長期記憶に残ります。
3)覚えるものを図形化してみる
三権分立を図形化して司法権(裁判所)、立法権(国会)、行政権(内閣)そして国民を含めて相互の関係をわかりやすく図形化して視覚で脳に印象付ける。同様に「エピソード記憶」として長期記憶に残ります。
以上のように言葉や単語、数字から見る、聞く、話すなどによって「エピソード記憶」に変換することによって反復よりは簡単に長期記憶として残るようになります。
これを踏まえて、以前下記のようなブログ記事を投稿したのでこちらも参考にしてください。
さて、避けて通れないのが「反復性」による長期記憶です。
これはまさしく繰り返し覚えるという根性論ですよね。下記でご説明します。
エビングハウスの忘却曲線
反復性=復習をして長期記憶に残す。一番やっかいな方法です。
ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスによると忘却曲線というのが下記のようになるとのことです。
1度覚えたものは、
・20分後に 節約率が58%
・1時間後に節約率が44%
・9時間後に節約率が35%
・1日後に、節約率が34%
・2日後に、節約率が27%
・6日後に、節約率が25%
・31日後に 節約率が21%になるということです。
ここで節約率とは一度記憶した内容を再び完全に記憶し直すまでに必要な時間(または回数)をどれくらい節約できたかを表す割合です。
簡単にいいますと、節約率が高いほど記憶をし直すまでに手間がかからなかったということです。
ですから、例えば20分後には節約率が58%なのでまだ記憶に残っていることが多いので、さほど手間
(時間(回数))はかからずに記憶を元に戻すことができて時間(回数)を節約できたということです。
あまりよく理解できなかったら、ちょっと意味は違いますがイメージとして下記のように考えてもいいかと思います。
1度覚えたものは、1日後には34%しか覚えていない!!
覚えたものは時間が経つにつれて忘れてしまう、っという意味では同じことです。
エビングハウスの忘却曲線で言えること
下記のとおりです。
- 早期の復習が必要である
- 定期的な復習が必要である
- 初めから印象深く記憶に残すこと
1.早期の復習が必要である。
グラフを見ていただければおわかりになるかと思いますが、1日経つと驚くほど記憶を回復するのに労力がかかります。
しかしながら、2回目の復習は1回目に学習するよりは負担が少なくなります。
であるならば、わずかの時間を割いてでも早期に復習することを心掛けることが必要です。
2.定期的な復習が必要です。
この際に気をつけていただきたいのは、復習する際に覚えているものと忘れているものの区別をつけて、忘れているものに重点をおいて復習すべきです。
復習が大事だからといって、覚えているものも毎回復習しても時間の無駄です。
忘れているものについて記憶を元にもどすために復習をするようにしましょう。
3.初めから印象深く記憶に残すこと
グラフを見ると31日経っても忘れていないものがあります。
これはエピソード記憶として印象深く長期記憶に残してあるものです。
覚える当初よりこのように心掛けると勉強時間はかなり短縮されて、不得意科目に時間を費やすことができますね。
こんな勉強方法もあります。「貿易実務検定試験C級 強化合宿開催!!」
復習の時期、復習の仕方等について注意して長期記憶に収めるようにしてください。
その他、記憶の特効薬
前記の復習の効果と比べるとどれくらい効果があるかはわかりませんが、一般に言われていることを書いておきます。
- ガムを嚙むことによって酸素量が多くなり、集中力を高めることができる。
- ブルーベリーを食べることによって記憶力低下の防止になる。
- 昼寝をすることによって記憶は脳の新皮質に送られて、新しい情報に上書きされることがなくなる。
- 記憶は寝る前に!! 脳は睡眠中に記憶の整理を行うため、その直前に覚えた情報ほどしっかり定着する。
- 学習の4時間後に運動をしたグループがもっとも記憶が定着していた。
- 記憶を高めるためには集中力が必要。できるだけ無音で!!
以上、いろいろな方法を試してご自分にあった方法を見つけてみてください。
まとめ
「人間は忘れる動物で忘れる以上に覚えることが必要である」
頭の中がパソコンのように100%記憶することができたり、いやな思い出、辛いこと、悲しいことなどは、すぐに100%消去できればこの上なく幸せだと思うこともあります。
しかしながら人間である限りそれができませんので、何とかしなければなりません。
なんとか努力して勉強した知識を見事に試験で結果を残して、合格という目標を達成した方が他の人と差別化されていくわけです。
今回は脳の記憶する仕組みから、長期記憶に残る方法等を記事にしてみました。
復習による反復は、みなさんおわかりだと思いますが、前記のようにエピソード記憶として長期記憶に残すためのちょっとした工夫をしてみてください。
少しの工夫が日々の勉強の負担を減らし、目標を達成するための効果的な学習方法になるかと思います。ぜひ試して見てください。
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