貿易実務検定 英語の対策と勉強法④ 問題2

こんにちは、Jamesです!!

前回の貿易実務英語問題1の対策と勉強法はいかがでしたでしょうか?

英単語は問題1~3まですべてに出てくる重要なものです。

英単語を覚えていないと問題文の意味がわかりません。そして問題も解けません。

ですから頻出英単語は必ず覚えるようにいたしましょう。

問題1は得点源です!!

前回のブログを見ていただき対策と勉強法をもう一度見直してください。

 

さて、本日は貿易実務英語で一番難しい問題2です。

なんとか目標得点には達することができるようにできる限りアドバイスさせて頂きます。

✔今回の記事

対策① 簡単な問題から解いていこう!!

問題2は、英文和訳 三答択一式 10問(各2点)です。

問題を見ると、スラッと読める英文、和訳もありますが、落ち着いて読んでいかないと意味がわからないものもあると思います。

時間内に解答するために、合計10問のうち、まず下記の簡単な問題を選択して解答するようにしましょう。

1.英文が1行くらいのもの。

2.和訳も各選択肢が1行くらいのもの。

3.英文と和訳の各選択肢が2行あるものは、最後に時間があったら挑戦する。

ところで、先日ブログに投稿した目標得点ですが、皆さんはこの問題を何点とるように設定しましたか? 私はこの問題は難しいので半分の5問取れればよいと考えています。

その目標得点を踏まえて上記を選択した理由は、

・半分得点できれば良しとする。
・難しい問題は切り捨ててもいい っと考えているからです。

簡単な問題ならば、所要時間は1問あたり3分くらいで解答できると思います。

一度、実際に簡単な問題を選択して、問題を解くことができる時間は計ってみてください。

 

対策② 日本語の選択肢をじっくり読んでみよう。

試験では問題を解くことで頭がいっぱいだろうと思いますが、選択肢に迷ったら冷静になって日本語の選択肢を読んでみるだけで解答にたどり着くことができる問題もあります。

 

過去の本試験でこんな問題がありました。(第45回問題2-3)

We are confident that you will send to us your Letter of Credit well in time for the shipment.

A)当社は、貴社が信用状を船積みと同時に送付していただければと願っています。
B)出港までには、貴社より信用状を送付していただかなければいけません。
C)当社は、貴社が船積みに十分間に合うように信用状を送付してくださると確信しています。
(引用:日本貿易実務検定協会 C級問題集第5版)

3つの日本語を比較すると、当社が心配しているのは、貴社が信用状(Letterof Credit)をいつ送付してくれるかということです。

ここで信用状という書類に何が書いてあるかがわかれば日本語だけで解答は可能です。

 

ということで信用状と船積みの時期について解説いたします。

まず、輸出者(当社)は輸入者(貴社)に品物を送ってその対価を銀行系由でお金をもらいます。

輸出者が銀行からお金をもらうためには、信用状の内容のとおりに船積みしないとお金はもらえません。

信用状を船積みと同時、あるいは出港間際にもらっても間に合わないことがたくさんあります。

例えば機械を輸出するとして、信用状に品質検査証明書が必要であると記載がある場合は、輸出者は機械を輸出梱包する前に正式な検査機関に品質検査をしてもらい品質検査証明書をもらいます。

信用状を船積みと同時、あるいは船が出港直前にもらっても、既に輸出梱包をして、税関に輸出許可をもっらて、さあ船積みだという状態では遅すぎます。

さらに出港直前に信用状をもらうなんて、荷物は既に船の上です。品質検査なんて船の上ではできません。もうどうしようもありません。

ですから、出港に十分間に合うように信用状をもらっておく必要があるのです。

このようなことがわかっていれば、日本語を読んだだけで解答がC)であることがわかります。

貿易実務(日本語)をしっかりと勉強すると英語の試験でも役にたつというのはこのことです。

 

対策③ 頻出語句は要注意

下記は、頻出語句です。

出題者はこれらの語句を覚えてほしいし、カッコ内のようにたくさん種類があるので問題を簡単につくることができるのです。

・信用状(取消不能信用状、確認信用状等)
・手形・小切手(一覧払い、一覧後定期払い等)
・貨物海上保険の条件(分損不担保、分損担保等)

過去問でどのように出題されているかを見て確実に得点できるようにしましょう。

勉強方法 過去に出題された問題を見てみよう。

頻出語句の為替手形が主要ワードになっている問題です。(第44回問題2- Q9)

では、見てみましょう。

We have drawn a draft on you at 30d/s for the invoice amount.

A)送り状金額を確認後、30日以内に為替手形を貴社宛てに振り出します。
B)送り状金額に対して一覧後30日払いの為替手形を、当社宛てに振り出してください。
C) 送り状金額に対して一覧後30日払いの為替手形を、貴社宛てに振り出しました。
(引用:日本貿易実務検定協会 C級問題集第5版)

英文も1行、そして和訳も各1行です。狙い目ですね。

まずは、最初のdrawn a draft on ここがわからないと意味がわからないかもしれませんが、主語がWeになってそれから続いてhave drawn a draft on youになっています。

するとなんとなくWe(当社)がyou(貴社)になにかしたような気がしませんか?

和訳の最後をみると”振り出す”ことが書いてありますね。

ということは、We(当社)がyou(貴社)に振り出していると考えます。

B)は当社宛てになっているので違います。するとA)かC)になります。

あとは、at 30d/s の意味です、これがわかないと解答を選択できませんね。

貿易実務(日本語)で勉強した  at 〇〇days after sightがありましたね、
”d”はday、”s”はsightで”at 30days after sight(一覧後30日払い)なんです。ですから解答はC)です。

 

でもでも、ちょっと待って!!

 

実はこの問題は30秒もかからず解答できるんです!!

ちょっとだけ文法と英単語を知っていることが必要ですが。

もう一度問題を書きますね。

We have drawn a draft on you at 30d/s for the invoice amount.

A)送り状金額を確認後、30日以内に為替手形を貴社宛てに振り出します。
B)送り状金額に対して一覧後30日払いの為替手形を、当社宛てに振り出してください。
C) 送り状金額に対して一覧後30日払いの為替手形を、貴社宛てに振り出しました。

まず、最初のWe have drawnを見ると現在完了形(have + 過去分詞)になっています。
(drawnは、draw(振り出す)の過去分詞です。)

従いまして既に完了していることなんです。

次に各和訳の文章の一番最後を見てください。この中ですでに”振り出し”が完了しているのは、

A)振り出します。
B)振り出してください。
C)振り出しました。

そうです、解答はC)です。簡単な文法がわかればすぐに解答できるものもあります。

このような簡単な英文法の違いで問題が作成されていることを、勉強していくなかで気が付くと本試験で十分対応できます。

役立つおまけ!!

貿易実務(日本語)でも頻出の小切手、為替手形、約束手形というのはあまり身近で使わないので仕組みがわからない方が多いと思います。

そんな方は下記を見て流れを理解してください。

動物たちと学ぶ 手形 小切手の話

日本銀行協会が出しているものです。とても簡単でわかりやすく書いてありますよ。

まとめ

いかがでしたでしょうか、

問題2はなかなか難しいのですが、対策を練っていくことで得点をあげることができます。

・簡単な問題から解いていき、難しいのは後回し。
・日本語の選択肢をじっくり読んで見れば、英文を訳さなくても解答できる問題もある。
・頻出語句は種類がたくさんあるから要注意!! 貿易実務(日本語)でも要注意ですよ。
・簡単な英文法で解答できる。

特にこの問題では”選択と集中”が大切かもしれません。

できそうな問題を選択して、必ず得点を取ることに集中する!!

日頃の学習でトレーニングしてください。

次回は「貿易実務検定 英語の対策と勉強法⑤ 問題3」です。

引き続き頑張っていきましょう!!

 

 

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貿易実務検定 英語の対策と勉強法④ 問題2” に対して1件のコメントがあります。

  1. James より:

    こんにちは、Jamesです。

    ブログをご覧になっていただきまして誠にありがとうございます。

    お問い合わせの件ですが、貿易の仕事が初めてで、C級試験対策にお勧めの書籍を記載いたします。

    ・テキストー最新貿易実務ベーシックマニュアル(改訂3版)
    ・問題集ー貿易実務検定® C級試験問題集〈第8版〉

    双方とも貿易実務検定試験を運営している日本貿易実務検定協会®が出している書籍です。

    ご質問様もご存じかと思いますが、
    資格試験では、試験を運営している会社が発行しているテキストで勉強することが基本です。
    何故なら、テキストと同じような表現で本試験の問題が出題されることがありますので、本試験で対応しやすいからです。

    問題集は、過去問が最適です。試験合格のためには「過去問は最高のテキストであり、最高の参考書」です。
    冒頭にお勧めいたしました問題集には8回分の過去の本試験問題があります。またその他に「科目別練習問題」というのもついているはずです。
    (すみません、私は最新の問題集は持っていません。ただ私の手元にある第3版から第5版では「科目別練習問題」があってその後過去問が8回分ある構成になっています。)
    8回分の問題を全て解けるようになったら必ず合格します!!

    テキストにも各章が終わりましたらわずか1ページですが「確認テスト」として問題がついてあります。
    実はここをおろそかにしてはいけません。本試験では頻出の箇所なんです。テキスト作成者がここは重要だとわざわざ問題にしているのですから本試験に出題されて当然の箇所なんです。

    以上のようにありきたりの回答ですが、前記の理由から2冊の書籍がお勧めです。

    貿易初心者なので簡単な参考書がほしいというならば下記はいかがでしょうか。
    「図解 いちばんやさしく丁寧に書いた貿易実務の本」片山 立志 (著)
    絵が多いので簡単に入り込んでいけると思います。この著者は貿易実務検定協会を運営している㈱マウンハーフジャパンの社長さんです。
    片(ハーフ)山(マウン)。ということで社名を決めたんだと思います。

    長くなりまして申し訳ございません。熱く語り過ぎてどこかの元テニスプレイヤーみたいになってしまいました。

    最後になりましたが、貿易実務検定協会の書籍ばかりお勧めしていますが、私は決して試験運営側のまわし者ではありません。

    以上、ご検討ください。

    James

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